マイクロソフトが契約した「コンステレーション社」は、Constellation Energy Corporation(コンステレーション・エナジー、NASDAQ: CEG)です。星座や衛星コンステレーションの会社ではなく、米国最大級の電力・原子力発電会社です。
簡単にまとめると?
- Constellationは、原子力に加え、天然ガスや再生可能エネルギーも手がける米国の発電会社です。
- Microsoftとの長期契約は、停止中の原発を再稼働させ、同じ電力網内でデータセンターの使用電力に対応する計画です。
- 再稼働には設備投資と許認可が必要で、送電網への接続時期や費用も課題です。
何の契約か
マイクロソフトは2024年9月、Constellationと20年間の電力購入契約(PPA)を結びました。目的は、ペンシルベニア州のThree Mile Island Unit 1を再稼働させ、約835MWの原子力由来のカーボンフリー電力をPJM電力網に供給し、マイクロソフトのデータセンター電力使用に対応させることです。
重要なのは、これは「マイクロソフトのデータセンターに原発から専用線で直接給電する」というより、PJM地域のデータセンター使用電力を、同じ電力網内のカーボンフリー電源でマッチングする性格の契約です。
Constellationはどんな会社か
Constellationは米ボルチモア本社の上場電力会社で、原子力、天然ガス、地熱、水力、風力、太陽光などを保有しています。2026年時点の公表値では、発電容量は55GW、顧客アカウントは約250万、Fortune 100企業の約80%が同社のエネルギーサービスを利用しているとしています。
同社は2022年にExelonから分離して独立上場し、当初から「米国最大のカーボンフリー電力生産者」として打ち出していました。 2026年1月にはCalpineを買収し、原子力に加えて天然ガス・地熱も大きく取り込んだことで、米国最大級の発電会社としてさらに規模を拡大しました。
なぜマイクロソフトが組んだのか
理由はかなり明確で、AIデータセンターの電力需要です。AI向けクラウド基盤は24時間安定した大電力を必要としますが、マイクロソフトは同時に脱炭素目標も掲げています。そのため、太陽光・風力だけでなく、24時間稼働できる原子力を「信頼性の高いカーボンフリー電源」として確保しようとしている構図です。マイクロソフト自身も、このPPAはカーボンフリー電力を追加する取り組みの一環だと説明しています。
契約対象の原発について
対象は有名なスリーマイル島原発のUnit 1です。1979年の事故を起こしたのは隣接するUnit 2で、ConstellationはUnit 1について「独立した施設であり、Unit 2事故によって長期運転に影響を受けたものではない」と説明しています。Unit 1は経済性を理由に2019年に停止していました。
再稼働には、タービン、発電機、主変圧器、冷却・制御系などへの投資に加え、米原子力規制委員会(NRC)の承認や州・地方の許認可が必要です。
最新の注意点
再稼働計画は大きな注目を集めていますが、リスクもあります。2025年には米エネルギー省が再稼働支援としてConstellationに10億ドルの融資を行いました。 一方で2026年3月、Reutersは、送電網運用者PJMが必要な送電設備更新のため、接続は当初想定より遅れて2031年になる可能性をConstellationに伝えたと報じています。Constellation側は設備自体は2027年に発電可能にすると述べ、PJMなどと前倒しを協議している状況です。
まとめ
Constellationは、AI時代の電力需要を背景に注目度が急上昇している米国の巨大発電会社です。マイクロソフトとの契約は、単なる電力調達ではなく、停止原発を再稼働させてAIデータセンター向けの「24時間カーボンフリー電源」を確保する象徴的な案件です。ただし、原子力規制、送電網接続、再稼働コスト、放射性廃棄物への批判などが今後の主な論点です。
Constellation Energy株の購入先を比較する
Constellation Energyの普通株式はNASDAQ:CEG、取引通貨は米ドル(USD)です。
2026年10月27日に、同じ銘柄の現物株を次の3社で比較しました。
- SBI証券:CEGの普通株式を掲載。米国株アプリの銘柄情報から「現物買」。数量・価格・預り区分・決済通貨を選びます。
- 楽天証券:CEGの銘柄ページに買い注文の入口あり。ウェブの米国株式・現物取引で銘柄を選択。iSPEED等も利用できます。
- 松井証券:CEGを普通株式の取扱一覧に掲載。米国株お客様サイトまたは米国株アプリから現物買。電話注文は受け付けていません。
SBI・楽天・松井の通常の米国株現物取引手数料は、いずれも約定代金の0.495%(税込)、上限22米ドルです。少額取引の最低手数料、NISA・優遇条件、為替費用は別途確認が必要です。購入先を比べる際は、手数料率だけでなく、使う口座、円・米ドルのどちらで決済するか、注文画面の使いやすさも確かめてください。
各社の取引口座と買付資金が必要です。上記は公式の現物株案内で、CFDや信用取引の案内ではありません。SBI一覧は2026年10月16日、松井一覧は10月21日時点。注文受付・取引条件は変わるため、発注前に銘柄と現物買付の可否を確かめてください。株価・為替の変動で損失が生じる場合があります。
CEG/MSFT(米ドル)。月足で表示し、当月は未確定です。
情報源
- Constellation Energy
“Constellation to Launch Crane Clean Energy Center, Restoring Jobs and Carbon-Free Power to The Grid”
https://www.constellationenergy.com/news/2024/Constellation-to-Launch-Crane-Clean-Energy-Center-Restoring-Jobs-and-Carbon-Free-Power-to-The-Grid.html - Reuters
“Constellation inks power supply deal with Microsoft”
https://www.reuters.com/markets/deals/constellation-inks-power-supply-deal-with-microsoft-2024-09-20/ - U.S. Energy Information Administration
“Data center owners turn to nuclear as potential electricity source”
https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=63304 - Constellation Energy
“Constellation Completes Calpine Transaction, Powering America’s Clean Energy Future”
https://www.constellationenergy.com/news/2026/01/constellation-completes-calpine-transaction-powering-americas-clean-energy-future.html - AP News
“Energy Department loans $1B to help finance the restart of nuclear reactor on Three Mile Island”
https://apnews.com/article/b36d8ce1b68891e18d165063f57e4c5b - Reuters
“Constellation to ask regulators for help speeding up Three Mile Island nuclear power plant restart, CEO says”
https://www.reuters.com/business/energy/constellation-ask-regulators-help-speeding-up-three-mile-island-nuclear-power-2026-03-31/ - World Nuclear News
“Constellation seeks regulator’s help for 2027 plant restart”
https://www.world-nuclear-news.org/articles/constellation-seeks-regulators-help-for-2027-plant-restart - Reuters
“Microsoft may shelve 2030 clean energy target as AI lifts power use, Bloomberg News reports”
https://www.reuters.com/sustainability/climate-energy/microsoft-may-shelve-2030-clean-energy-target-ai-lifts-power-use-bloomberg-news-2026-05-06/
株式の取扱い・購入先の確認資料(2026年10月27日確認。事業・財務資料の確認日とは別です):
