WooriNetはどんな会社? 光通信機器と関連事業を持つ韓国の上場企業

光通信と安全な接続を、透き通る細い束と陶器の支点で表した概念アート
カテゴリー:

通信量が増えると、データを遠くまで安定して運ぶ装置も必要になります。WooriNetは、光伝送装置や無線通信製品を主力とする韓国の通信機器企業です。量子暗号などの開発にも取り組んでいますが、企業全体を見るには、通信設備の販売、導入・保守、関連事業を合わせて捉える必要があります。

簡単にまとめると?

  • 光通信装置、セルラーIoT、設置・保守を軸に、OLED材料や子会社の通信機器事業も持つ会社です。
  • 2026年上期の連結売上高は約341.8億ウォンで前年同期比15.1%減、営業損益は約34.8億ウォンの赤字でした。
  • 現金残高は前期末から増えましたが、営業キャッシュフローはマイナスです。利益と資金の動きは分けて読む必要があります。

通信網を支える装置とサービス

WooriNetは2000年設立で、2010年にKOSDAQ市場へ上場しました。主な製品は、データを運ぶパケット・光伝送装置、音声サービスを接続するアクセスゲートウェイ、携帯電話網を使うIoTモジュールなどです。通信事業者、公共部門、企業へ製品と技術を提供しています。[1]

研究開発では、量子鍵配送(QKD)、量子暗号通信装置、耐量子計算機暗号(PQC)も扱います。QKDとPQCは異なる技術で、同社の通信の安全性を高める取り組みに含まれます。開発方針や認証の取得と、全社の売上規模は同じ指標ではありません。

製品販売が中心で、設置・保守も収益になる

2026年上期の連結売上は、製品が約234.1億ウォン、設置・保守などの役務が約64.5億ウォン、商品が約43.2億ウォンという構成です。商品には通信機器とOLED材料が含まれます。同期間の売上の99.96%を国内向けが占めています。[1]

製品開発・設計・試験・出荷検査は自社で行い、組立は外部企業の生産設備を利用すると説明しています。したがって、設備能力だけでなく、製品の採用、部品の調達、納入と検収の時期が事業を見る材料になります。

2026年6月末時点の連結子会社は、民生・防衛分野の通信機器などを扱うIcestormと、通信機器の開発・製造を行うBJ Connectです。WooriNetの保有比率はそれぞれ74.48%、100%と開示されています。[1] 子会社を含む連結数値と、親会社単体の数値を混ぜずに見る必要があります。

2025年通期と2026年上期を分けて読む

2025年の連結売上高は755.1億ウォン、営業利益は19.5億ウォンで、2024年の売上高1,315.9億ウォン、営業利益200.7億ウォンから減少しました。会社は2025年の事業報告書で、前年に完了した国防向け広帯域統合網の大型契約に伴う売上計上の反動を説明しています。[1][2]

2026年上期については、同じ6か月間の前年同期と比較します。以下は2026年8月14日提出の半期報告書にある連結数値を億ウォンに換算し、小数第1位へ丸めたものです。マイナスは損失または資金流出を示します。[1]

連結指標 2025年1〜6月 2026年1〜6月
売上高 402.5 341.8
営業損益 17.9 −34.8
純損益(非支配持分を含む) 25.0 −31.2
営業キャッシュフロー 122.2 −62.1

上期累計の売上は15.1%減り、営業赤字になりました。ただし、2026年4〜6月の3か月単独では営業利益約5.0億ウォンを計上しています。上期累計の赤字と、直近四半期単独の黒字は両立するため、期間をそろえて読むことが大切です。[1]

現金が増えても、営業で資金が増えたとは限らない

2026年6月末の現金・現金同等物は約142.0億ウォンで、2025年末の約122.1億ウォンから増えました。一方、上期の営業キャッシュフローは約62.1億ウォンの流出です。投資活動では短期金融商品の処分などによる約50.3億ウォンの純流入、財務活動では約31.6億ウォンの純流入があり、現金の増加を支えています。[1]

在庫は2025年末の約231.3億ウォンから約299.1億ウォンへ増えています。今後の需要に備えた在庫が、どの時期に納入・回収へつながるかも見るべき点です。現金残高だけで、収益改善や資金繰りの安定を判断することはできません。

成長機会と株主構成

通信網の更新、公共・防衛向けの安全な通信、5Gの専用ネットワークなどは、同社が技術と販路を広げようとしている領域です。一方、国内向けの比率が高く、大型案件の時期によって業績が変動します。研究開発を続けながら、採用された製品や保守サービスを収益につなげられるかが重要になります。

2026年6月末時点の最大株主はNet Solutions Holdings(넷솔루션즈홀딩스)で、保有比率は26.31%です。これは半期報告書の基準日時点の情報で、その後の株式異動まで示すものではありません。[1]

株式の取扱いを確認する

上場市場はKOSDAQ、銘柄コードは115440、取引通貨は韓国ウォンです。日本の証券会社が韓国株を扱っていても、WooriNetの現物株を購入できるとは限りません。

2026年10月25日に公式情報を確認した範囲では、国内での現物株の購入先は確定していません。各社の確認結果は次のとおりです。

  • SBI証券:韓国株式取扱銘柄一覧に115440の掲載を確認できませんでした。[3]
  • 楽天証券:米国株と中国・アセアン株の公式案内を確認しましたが、韓国現物株の取扱いは確認できませんでした。[4]
  • アイザワ証券:韓国株の公式取扱銘柄検索で115440は該当なしでした。一覧の基準日は2026年8月7日で、未掲載銘柄は取扱いを相談できる旨の案内があります。[5]
  • 岡三証券:韓国株の一部を扱い、個別銘柄の取扱いは店舗への問い合わせが必要です。WooriNetの取扱いは未確認です。[6]

取扱いの確認窓口はこちらから。問い合わせる際は「WooriNet/우리넷、KOSDAQ、115440の現物株」と伝え、買付可否、注文方法、手数料・為替費用を確認してください。

両社でのWooriNetの現物株の取扱いは未確認です(2026年10月25日時点)。上記リンクは取扱いを確認するための案内です。

本稿は事業と開示財務の解説で、現在の株価が割安・割高かの判定はしていません。

参考資料

  1. 韓国金融監督院DART — WooriNet 2026年半期報告書(2026年8月14日提出):会社概要、事業、連結財務諸表、株主情報
  2. WooriNet 2025年事業報告書(2026年3月23日提出)
  3. SBI証券 — 韓国株式取扱銘柄一覧
  4. 楽天証券 — 中国・アセアン株式および米国株式の案内
  5. アイザワ証券 — 韓国株式・取扱銘柄検索
  6. 岡三証券 — 韓国株式

事業・財務資料の確認日:2026年10月24日。証券会社の取扱い確認日:2026年10月25日。2025年通期数値は2026年半期報告書の比較欄でも照合しました。